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学府長挨拶

九州大学大学院医学系学府長 片野 光男

 九州大学医学部は、1903年開学以来、100有余年、医学・医療における社会的貢献を希求し努力してまいりました。その結果、医学・医療を支える医学研究のリーダー育成こそが、九州大学医学部の使命であることを確信し、1997年より3年をかけ研究の府である大学院の重点化に邁進して参りました。その中で、従来の医学系研究科に代わる、大学院生教育のための組織(医学系学府)および研究のための組織(医学研究院)からなる独自の組織が誕生しました。その概要を紹介しますと、教育のための医学系学府は、医学専攻博士課程、保健学専攻博士後期課程、医科学専攻および保健学専攻修士課程ならびに医療経営・管理学専攻専門職大学院から構成されています。現在、大学院生の総数は650名に上ります。また、研究のための医学研究院は、基礎医学部門、先端医療医学部門、臨床医学部門、分子生命科学系部門、医学教育部門、保健学部門、附属研究施設および寄附講座で構成されています。このように、九州大学医学研究院は、医学・医療の多彩な分野におけるリーダー育成のための教育・研究システムにおいて、我が国随一の場であると自負しています。詳細は、本ホームページの各項目を訪ねてみてください。教育と研究の組織を整えることで、教育および研究を個別に集中的に討議することが可能となり、大学院生教育および医学研究の質が共に飛躍的に高まりました。また、九州大学病院(1237床)も2010年にリニューアルされ、トランスレーショナルリサーチのための新たな寄附講座や施設が次々と誕生しています。本研究院制度は法人化された九州大学全体に導入された制度であり、部局間での教育・研究の交流も格段にスムーズとなり、これまで以上に質の高い独創的な学際的教育・研究が誕生しています。

 次いで、福岡について簡単にご紹介します。福岡は日本の中心から離れた地域として捕えられてきた時代もありました。しかし、今や福岡の地こそが、世界を見据えて知を磨く最も適した場であると確信しています。例えば、福岡市は賑やかといえども窮屈ではなく、意識鮮明にすれば、居ながらにして山・海・空を感じることができます。特に、医学研究院は、福岡市の中心に位置していますが、緑の木々に囲まれ、朝、正門をくぐれば、朝日に輝く空と海に迎えられ、夕べには、夕日に見送られるという恵まれた環境にあります。医学研究院を訪れてみてください。この場に立てば、今まで以上に日本がそして世界が見えてくるはずです。

 最後に、最も重要な話をします。九州大学医学研究院が何に向かって進んでいるかということです。近々の目標は、医学研究において我が国のトップを走り、医学・医療をリードする指導者を一人でも多く世に送り出すことです。そしてこのことが医学研究院の最も重要な社会的使命でもあるのです。このための具体的なロードマップはできています。このロードマップを完成させるには、我々教員はもちろん、共に歩む志の高い若き研究者達の参加が必要です。目標達成のための方法論と場は整っています。是非、九州大学医学研究院の門を叩き、共に、世界の医学研究におけるリーダーとして歩んでゆきましょう。

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